シャッターセンサーコラム
倉庫の熱中症対策とは?物流現場で取り組むべき暑さ対策を解説
倉庫の抜本的な熱中症対策は、空調服などの個人対策に加え、出入口のシートシャッターとセンサーを活用した庫内の温湿度安定化がカギとなります。荷役作業によりシャッターが開放されやすい環境下では、冷気の流出を防ぐ仕組みが求められます。
本記事では、物流現場特有のリスクや課題を整理したうえで、作業効率を落とさずに空調効果を高める設備対策を解説します。
目次
倉庫で熱中症リスクが高い理由
物流現場は、建物の構造や作業内容の特性から熱中症が発生しやすい環境にあります。
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リスク要因 |
具体的な内容 |
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空間・換気 |
空間が広大で冷気が行き渡りにくく熱がこもりやすい |
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身体負荷 |
荷物の積み下ろしなど体を動かす作業が連続する |
広い空間と換気の難しさ
倉庫は空間が広く外気の影響を受けやすいため、空調を導入しても庫内全体を十分に冷却できません。天井が高く断熱性が低い建物も多く、夏場は屋根からの輻射熱で上部に熱気が滞留します。広大な空間に対して冷気が行き渡りにくいことが、倉庫特有の暑熱リスクの根本的な要因です。
荷役作業特有の身体負荷
手荷役やフォークリフトの運転など、連続した身体活動により作業員の体温が上昇しやすくなります。納期のひっ迫や人員不足の現場では、休憩を十分にとれず疲労が蓄積する傾向にあります。高温多湿の環境下で発汗による水分・塩分が失われると、重篤な健康被害につながる危険性も否定できません。
現場で起こりやすい課題
設備や運用上の問題により、熱中症対策の効果が十分に発揮されない事態が多発しています。
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発生しやすい課題 |
現場での影響 |
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シャッターの常時開放 |
荷役作業の効率を優先し開けっ放しになる |
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温湿度の不安定化 |
冷気が流出し、空調機器の電気代が高騰する |
シャッターが開けっ放しになる
フォークリフトが頻繁に行き交う出入口では、作業効率を優先してシャッターを常時開放するケースが目立ちます。手動での開閉は作業員にとって負担が大きく、自動シャッターであっても開閉速度が遅いと待機時間が発生します。結果として開けっ放しでの運用が常態化し、外気が大量に流入する原因となります。
温湿度が安定しない
シャッターの開放によって外気が流入し続けると、空調機器をフル稼働させても庫内の温湿度は一定に保てません。冷気の流出は熱中症リスクを高めるだけでなく、結露の発生による商品の品質低下や機器の故障を引き起こすこともあります。空調効率の悪化により電気代も跳ね上がるため、エネルギーコストの観点でも深刻な問題です。
基本対策と設備対策
熱中症を防ぐためには、現場の運用ルールの徹底と環境を改善するための設備投資を両立させます。
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対策のアプローチ |
具体的な取り組み |
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運用ルールの見直し |
水分補給の徹底や空調服の支給を行う |
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設備による環境改善 |
シートシャッター等で出入口の温度管理を強化する |
運用ルールでできること
作業員への空調服の支給や、定期的な水分・塩分補給の時間を設ける運用が重要です。WBGT(暑さ指数)測定器を現場に設置し、危険値に達した場合は作業の中断や休憩を指示する体制を整えます。ただし個人の対策や運用ルールだけでは、根本的な暑さの原因を取り除けません。
搬入口・出入口の温度管理
庫内の冷気を逃がさないために、搬入口や出入口に高速開閉が可能なシートシャッターを設置して外気の流入を防ぎます。ビニールカーテンやエアーカーテンなどの設備もありますが、フォークリフトが通過する際の密閉性や作業効率を考慮すると、シートシャッターの導入が有力な選択肢となります。
オプテックスのセンサー×シートシャッター
シートシャッターと、開閉を制御する高性能センサーを組み合わせることで、さらなる空調効率の向上が見込めます。
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センサー導入のメリット |
期待できる効果 |
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必要時のみ開閉 |
通過する車両や人だけを検出して無駄な開閉を減らす |
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機器の連携 |
センサーとBluetoothタグを連携し、タグを持った人のみに反応させる |
必要な時だけ開ける「認証通行」の仕組み
横切るだけの車両や人には反応せず、シャッターに向かってくる対象物のみを検出して扉を開けます。
従来のセンサーは広範囲を検出してしまうため、通過の意思がない車両にも反応してシャッターが開く「無駄な開閉」が発生していたのが実情です。
横切りキャンセル機能などを備えたセンサーと無線タグを組み合わせて、必要な時だけシャッターが開くことを実現し冷気の流出を最小限に抑えられます。
OAM-EXPLORER J + LINK-BT2 の構成イメージ
オプテックスの車両検知センサー「OAM-EXPLORER J」と無線タグ「LINK-BT2」を組み合わせたシステムです。
無線タグを所持した人や車両が、センサー検出エリアに進入した場合のみシャッターの開閉を行います。
導入時のポイント
センサーとシートシャッターの性能を最大限に引き出すためには、現場の環境に合わせた調整が必要です。導入時に調整する項目としては、作業動線と進入動線を見極めてエリアを設定することと、現場の状況に応じて検出感度などの機能設定を微調整することがあげられます。
まず検出範囲については、現場のレイアウトやフォークリフトの走行ルートを分析し、センサーの検出エリアを必要な範囲だけに限定します。搬入口付近に荷さばきスペースがある場合、そこにいる作業員や車両にセンサーが反応しないよう設定を最適化する運用が一般的です。現場の実際の動線に即した検出範囲を設定することで、無駄な開閉の削減と作業の円滑化を両立できます。
また、専用アプリを活用することで、高所での作業を減らし、安全かつスピーディにセンサーの設定を変更できます。季節ごとの運用変更やレイアウト変更の際も、手元のスマートフォンから直感的にエリアや感度の微調整が可能です。現場の状況変化に即座に対応できるため、導入後も継続して最適な温湿度管理を維持していけます。
まとめ
倉庫の熱中症対策は、水分補給などの運用ルールと併せて、出入口からの冷気流出を防ぐ設備対策の組み合わせが効果的です。庫内の広い空間と荷役作業の特性を考慮すると、シャッターの無駄な開閉をいかに減らすかが温湿度を安定させる判断基準となります。しかし、作業効率を優先するあまりシャッターが常時開放され、空調機器を稼働させても一向に環境が改善しないケースも珍しくありません。熱中症リスクの低減とエネルギーコストの削減を両立させるためには、現場の動線に合わせた設備の導入・更新を検討する段階にあります。
オプテックスの「OAM-EXPLORER J」と「LINK-BT2」は、必要な時だけシャッターを開ける運用に対応しています。OAM-EXPLORER Jはフォークリフトや運搬車などの車両や人を検知し、横切りキャンセル機能や方向判別機能で無駄な開閉を削減します。さらにLINK-BT2を併用すれば、無線タグを持つ車両や人に開動作を限定できます。室温管理や空調効率の向上と作業効率の両立をサポートします。
