電波・レーダー技術

物体を電波で精緻に捉える

MIMOレーダー(マイクロ波/ミリ波)

MIMOレーダーとセンシング

MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)レーダーは、複数の送信アンテナと受信アンテナを組み合わせることで、物理的なアンテナ素子数以上の仮想アンテナを形成できるセンシング技術です。この仮想アレイにより、装置を大型化せずに角度分解能(物体を分離して識別する能力)を大幅に高められる点が最大の特徴です。 雨・雪・霧・暗闇など、視認性の低い環境でも安定し、遠距離まで対象の位置・方向を捉えることができます。

MIMOセンサーの価値

MIMOレーダーは、空間の情報を多面的に取得でき、従来方式の課題を解決する次世代センシングです。
高い空間解像度
複数アンテナの組み合わせで、対象の位置を精密に特定
方向推定が可能
左右・上下など、対象がどの方向に存在するかを把握
悪天候にも強い
電波を利用するため霧・雨・夜間でも安定した検知が可能
MIMOの強みは、FMCWと組み合わせることにより「距離+方位+動き」を同時に把握し、広い空間全体を立体的に理解できる点にあります。

オプテックスの独自性と活用例

中距離監視レーダーの研究開発

オプテックスは、FMCW MIMOレーダーを自社で開発し、400〜600mの中距離領域での人の検出と追尾を実現する技術を構築。重要施設の外周警備など、高信頼性を求められる領域への適用に向け研究開発を進めています。

精密な識別能力

複数のチャープ信号と複数アンテナで得られる位相差を解析することで、微弱な反射波の中から対象物の方位・速度を抽出。 MIMO特有の空間分離性能により、ノイズに埋もれた信号からでも高い識別精度を発揮します。

中距離監視レーダーの研究開発

オプテックスは既製のレーダーモジュールを単に組み込むのではなく、アナログ回路・アンテナ設計・信号処理アルゴリズムまで自社で深く理解し、実現場への最適化を重視しています。

専門家インタビュー

  • 大山 佳宣

    部署戦略本部 R&D部

    MIMOレーダーの核心は最適化力

    MIMOレーダーは、アンテナ設計・周波数設計・信号処理アルゴリズムのすべてが絡み合う緻密な技術で、パラメータの選び方一つで性能が大きく変わります。オプテックスは理論ベースのシミュレーションだけでなく、実環境での検証を繰り返すことで、高精度な信号抽出のノウハウを蓄積してきました。また赤外線センサー開発で培ってきた「現場に合わせて最適化する姿勢」がそのままレーダー開発にも活かされています。

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