IoT技術を用いた水質モニタリング 導入事例

諏訪湖水質観測プロジェクト

  • 長野県
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  • 可視化
  • 業務効率化・生産性向上
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諏訪湖は近年、下水道事業、環境美化等の活動が進んできたことで、夏場のアオコと腐敗臭は解消されつつあります。
しかし、水中酸素濃度の低下が原因とみられるワカサギの大量死など新たな問題が発生しています。

本プロジェクトは Suwa Smart Society5.0の一環として産学官が連携し、諏訪湖の水質をIoTを用いてリアルタイムに観測・配信するプロジェクトで、2018年から運用を開始しました。

諏訪湖
諏訪湖は長野県中央に位置し、諏訪圏を象徴する湖です。産業・観光・農業等に利用されており、重要な水域でもあります。

プロジェクト開始前は、船で沖合まで行き、人の手で水質を測定していました。そのため、コストがかかり、連続した測定データを取得できない課題がありました。
本プロジェクトでは、溶存酸素・水温・濁度を15分間隔で測定し、そのデータをワイヤレスでクラウドに送信する機器を湖岸から約1.8km離れた湖心に設置。水質変動を遠隔で管理できるようにしました。

IoTを利用した水質管理のシステムイメージ図
システムイメージ図

これまでの運用で、自動連続測定により蓄積したデータが、諏訪湖の環境予測に役立つことが実証されました。

そこで、さらに多くの水質データを取得するため、2021年に諏訪市豊田沖に2号機が設置され、水深0.5m、3m、5mで水温と溶存酸素量の測定が開始されました。

1号機と2号機の設置場所
設置場所

1号機
2号機

2号機

連続水質データから大雨による諏訪湖の水の入れ替わりを分析

2021年8月に諏訪地方で大雨が発生。
湖心の測定データから、8月14日に水深5m地点の水温が23.9度から18.9度まで5度も低下したことが確認されました。
濁度は15日から上昇を始め、17日にピークに達し、その後下降しました。
このデータから、大雨により河川から大量の濁水が流れ込み、入れ替わったと分析されました。

従来の方法であれば、大雨の日に船で沖合に出ることは危険で、水質測定は行えませんでした。
大雨前後の水質変動を観測できたことは、IoT技術を用いた水質モニタリングの大きな成果と言えるでしょう。
諏訪湖水質観測プロジェクトは、これからも諏訪湖の環境研究のために続けられます。

濁度と降水量のグラフ
諏訪湖水質観測プロジェクト「測定データ詳細」と気象庁「降水量データ」より当社作成

プロジェクト参加企業

諏訪市
信州大学
株式会社 旭
株式会社ハルモニア
諏訪湖漁業協同組合
三井共同建設コンサルタント株式会社
株式会社CAMI&Co.
オプテックス株式会社
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