【2025年法改正で義務化】工場・倉庫の熱中症対策は“入口”から

2025年6月1日の労働安全衛生規則の改正により、職場における熱中症対策が義務化されました (※1）。
改正に伴い、企業は暑熱環境下での作業に対して、より積極的な安全管理が求められるようになります。暑熱環境とは、屋外だけでなく、屋内であっても空調が不十分な場所や外気の影響を受けやすい構造の施設なども含まれます。こうした環境では、熱中症リスクが高まると見込まれるため、発症時の報告体制の整備や、症状の悪化を防ぐための具体的な対応措置の導入が必要とされています。

その代表例として挙げられるのが、工場や倉庫です。
現在、日本国内の多くの工場・倉庫ではシャッターは設置されているものの、センサーによる自動開閉機能が未導入のケースが多数を占めています。実際には手動式やボタン式による開閉が主流であり、出入りが頻繁な現場では開閉作業が煩雑なためシャッターが日中開放されたままになっているケースも少なくありません。
このような環境では、空調設備があっても外気の流入により効果が十分に発揮されず、熱中症リスクが高まるとともに、快適な作業環境の維持が困難になります。

• 1.厚生労働省「労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施工等について（令和7年5月20日付け基発0520第6号）」　
  > https://neccyusho.mhlw.go.jp/pdf/2025/r7_ministerial_ordinance_2.pdf（クリックすると別ウインドウが開きます。）
  

厚生労働省によると、以下の条件に該当する作業が対象となります。（* 作業強度や着衣の状況等によっても変わるため別途ご確認ください。）

WBGT（暑さ指数）28度以上 または 気温31度以上の環境下で連続1時間以上 または 1日4時間を超えて実施が見込まれる作業

工場・倉庫のように屋内外の区別が曖昧で外気の影響を受けやすい環境では、これらの条件に該当する可能性が非常に高いといえます。

一方で、シャッターを閉めてしまうと作業効率が低下する可能性があります。

・ フォークリフトや台車の出入りがスムーズにできない
・ 開閉のたびに作業者が移動・操作する必要がある
・ 開閉のタイミングを誤ると、待機時間や混雑が発生する

このような問題から、現場では「開けっ放しの方が楽」という判断がされがちです。しかし、それでは空調の効果が失われ 快適性と安全性が犠牲になるというジレンマが生じます。

センサー式シャッター（シャッターセンサー）の導入は、単なる設備改善ではなく作業者の健康と安全を守るための熱中症対策として、そして法令対応の一環としても非常に有効です。

「開けっ放しが当たり前」だった工場・倉庫の入口を、必要な時だけ開くスマートな入口へと変えてみませんか？

作業効率と安全環境の両立は、入口から始まります。

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