導入システム:冠水クイック・モニタリング
「市民の安全と利便性を両立したい。」
冠水クイック・モニタリングが彦根市に選ばれた理由
- 彦根市
滋賀県彦根市某所。線路の下をくぐる形で設置された歩行者用のアンダーパスは、ひっきりなしに通行される人が現れる。線路を迂回するには離れた踏切や、駅の階段を超える必要があるため、市民の利便性に大きく貢献している。
このアンダーパスに「冠水センサー」を設置したいと直接ご要望をいただきました。今回は設置現場にお伺いし、課題と採用に至った理由について都市建設部担当者の方々にお話しをお伺いしました。
「古沢地下道」特有の課題
実はこの地下道、もともとは水路だったんです。今も通路の下には水が流れていて、もし水が流れ込んだらポンプで排出する仕組みなっているんです。
これまで冠水したことはありません。しかし万一に備えて歩行者用アンダーパスすべてにセンサーを設置しようとなりました。水路を活用していて、今も足元に水が流れている古沢地下道は、その一件目として最適だと考えました。
アンダーパス冠水の課題
今、どこで雨が降っているとか、これからどこに降りそうだとかというのは、一般的なサービスでもかなり正確に把握できるようになってきました。ただ実際にアンダーパスや河川など、本当に「浸かって」いるかというのは、役場の職員で何か所か回らないといけません。
例えば台風が来そうだ。ということであれば、市役所では先んじて班体制を組みます。そこで統制された職員が、現地を見回ることでスムーズに安全確認を行っています。
しかし突発的な集中豪雨やゲリラ豪雨、線状降水帯などが起こると被害を把握する体制を瞬時に組むのは難しくなります。休日や夜間だとなおさら。とはいえ一度市役所に集まって、役割を割り振りして、それから現地に回る。これだと時間がかかりすぎるんです。
採用の理由
冠水発生の情報をクイック・モニタリングで飛ばせば、担当者がどこにいても把握できますよね。そうなれば、現場に近いものに直接指示して、通行止めなどの応急処置を行うことができます。
「参集」しないという時間短縮は非常に大きい。アンダーパスにおいては「入れなくする」というシンプルな初期対応をいかに早くできるか。それだけなんです。
冠水クイック・モニタリングを採用した決め手は、まず「安かった」ことです。比較的少額なので、すぐ試験設置ができるねってなって、すぐに決めました。
それにこの通信の仕組みを使えば、他のことも出来そうだと感じました。例えば今、車道用のアンダーパスには電光掲示板を付けていて、冠水すると進入禁止の案内を出しているんです。でも我々としては、それはでは不十分。「入らないようお願いしている」に過ぎないんです。大切なのは物理的に通れなくすることですから。
例えば電光掲示板の機器とクイック・モニタリングの仕組みを応用すれば、これもまた安価に遠隔監視に変更できそうです。オプテックスさんには、そのあたりの相談にも乗っていただきたいと思っています。
今後の展望
まずは今回の試験設置を経て、市内すべてのアンダーパスに設置を行いたいです。とくに窪地になっているアンダーパスは怖い。水が流れ込んでしまうので、早めに対策したいですね。また彦根市は小さな一級河川が山ほどあるんです。一級河川は国の管轄ですが、水防活動は市。より安全な市を目指して事前対策を行っていきたいです。
また雨に限らずあらゆる自然現象に対して、遠隔監視的な対策を考えていきたいと考えています。
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