建築物の環境対策

ZEB実現に空調効率改善の決め手

近年の建築設計においては、省エネや、自然エネルギーの活用を積極的に行うZEB(ゼロ・エネルギー・ビルディング)を目指した環境設計が求められています。日本では、経済産業省が2030年までに新築物件でのZEBの実現を目標に掲げています。
建築物が消費するエネルギーのうち空調が占める割合は大きく、「建物出入口」への対策が注目されています。

自動ドアの「無駄開き」問題とは?

病院や駅などの施設や店舗に設置されている自動ドア。人を快適に出迎え、スムースな人の往来に欠かせないものですが、混雑している場所では自動ドアの前を横切る人に反応してドアが意図せず開閉したり、往来の多い場所や、ドア付近が混み合っている場所では、常時ドアが開きっ放しになっている“無駄開き”という問題があります。ビルのオーナーや建物の管理者、私たち自動ドアの利用者にとって、”無駄開き”はどのような問題があるのでしょうか?

【ビルオーナー】
・月々の電気代が高い

【建物管理者】
・外気が入ってきて、エアコンの効きが悪い
・衛生が担保できない

【利用者】
・入らないのにドアが開いたり、列に並んでいたらドアが開きっぱなしになる
・外部の雑音が気になる

これらは、関係者から寄せられる実際のお困りごとです。

「必要な時にだけ開閉させたいならタッチスイッチで開閉するタイプの自動ドアがあるのでは?」そのような声もありますし、間違いではありません。ただ、本来、自動ドアは、常に快適でスムースな開閉により、通行者に気持ち良くご利用いただけることが大切です。タッチスイッチではドアの前で一瞬立ち止まる動作の不便さや、車いす利用者にとってはバリアフリーなソリューションとならないデメリットもあります。

ニューヨークや韓国では、通りに面した店舗が、エアコンをつけたままドアを開放することを禁止する法案も整備されているなど、エアコンの冷暖房の空気が外にもれる「空調ロス」は電気代にも直接関係してくることから、建物の維持管理上でも軽視できない課題となっています。

自動ドアの不要な開閉を軽減し、ビルの消費電力を削減するとともに、利用者が意識することなく最適なタイミングで開閉する自動ドアセンサーもZEBへの一翼を担っているのです。

建築物のエネルギーロス対策として、自動ドアセンサーが注目される理由

建物のエネルギーロスは「熱伝達」「空気漏れ」「空気流出」「消費電力」の四つが影響すると考えられています。
中でも「空気流出」は、その他の要因合計と比べても6倍以上の損失であることから、この空気流出を削減することがエネルギーロス削減への近道と考えられています。
また、「建物全体に占めるエネルギー消費」の内、空調の占める割合は事務所で50%、店舗やホテルでは40%以上でいずれも照明や給湯を抑えてトップとなっており、空調の効果的な省エネ対策がZEB実現への重要なポイントです。

●出展:ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の実現と展開に関する研究会報告書(2009年11月経済産業省)

Comparing Effects
図. 建物のエネルギーロス (出典:EDSF European Door and Shutter Federation e.V.)

これまでは空気流出を防ぐために“ドアの開閉時間を短くする”のは安全上の観点から難しいのが実情でした。
『eスムースセンサー』は、近赤外線の自動ドアセンサーにカメラを搭載することで、通行者の歩く速度や、進行方向を読み取り、歩く速度に合わせて最適なタイミングで自動ドアを開けるとともに、ドア前を横切るだけの通行者ではドアを開けない制御が可能となりました。
近赤外線センサーが人を検出しドアの開閉を指示、カメラは、映像から得られた通行者の挙動認識や行動情報の把握に利用しています。

また、削減状況は、専用アプリ『e-Count』で見ることができ、得られた数値情報からより詳しい状況算出することも可能です。

eスムースセンサー
無駄開き抑止自動ドアセンサー eスムースセンサー VVS-1

A. 人体認識エリア
人を認識する範囲

B. e-Countエリア
従来の自動ドアセンサー検出範囲を認識する範囲。
従来センサーとの設置効果を検証するために使用

C. ドアポジション
自動ドアの開口幅を認識する範囲

画像処理システム上のエリア役割図
画像処理システム上のエリア役割図

1:複数通行者の個別認識
画像から1秒間に約70人を個別に認識。小さな子どもはもちろん、傘をさした人や帽子をかぶったままの通行者も検出が可能。

2:通行者の動線把握
通行者がどの方向に動くかをリアルタイムに追跡。自動ドアに向かってくる通行者だけを検出。建物に入る意思のない通行者による不要開閉の削減。

3:通行者の歩行速度把握
通行者が自動ドアに到達するまでの歩行速度を分析・予測。通行者にとって適切なタイミングでのドア開閉が可能。

従来の自動ドアと比較し、消費電力量を約30%カット

『eスムースセンサー』は、“ドア開閉時間の制御”のみならず、“ドア開閉回数”を抑制することが可能であるため、ドア前の人通りが多い店舗であるほど、多くの削減効果が期待でき、従来の自動ドアセンサーに比べ約30%の電力削減が可能となります。

また、ドアの「無駄開き」を減らすことで空調効率の改善による省エネ、建物の維持管理費の削減、さらに、利用者の快適性の向上などにより、建物としての資産価値向上にも貢献することが可能となります。

  • 算出は、CEN(欧州標準化委員会(仏: Comité Européen de Normalisation)による建物エネルギーロスの算出モデルに、当センサーによる「無駄開き」抑制実績をあてはめた結果。
    (使用条件・設置現場の条件などにより削減効果は異なる。)
専用アプリ画面イメージ
専用アプリで効果を確認(アプリ画面イメージ)

導入効果が期待できる設置場所

  • 環境社会を目指す公共施設、病院
  • 自動ドア前の横切り通行が多い店舗、オフィスビル
  • 角地に入口があるデパート、百貨店、スーパー、飲食店
  • 混雑時には、ドア前の行列でドアが開放される、コンビニエンスストア、駅きっぷ売り場、チケット売り場
  • 風除室がなく通行量が多い道路に面した喫茶店
  • 高いホスピタリティを提供する高級ブランドショップ、ホテル
  • 通路にそってたくさんのドアを構える商業施設、デパート、コンサートホール
  • 衛生を配慮する病院や福祉施設、食料品売り場

製品情報

電話でのお問い合わせ

本社(滋賀)
077-579-8700
東京支店
03-5733-1723

Webでのお問い合わせ