ニューノーマルはタッチレス、行動変容を支える非接触ドアセンサー

私たちは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)という未知のウィルスの脅威に直面し、衛生への意識が高まり行動の変容が起きています。中でも、物への接触を避けたいという意識は今まで以上に強くなっているのではないでしょうか。
オプテックスでは、それぞれの時代や事象により変わる人々の心理的な不安の解消やニーズに対応した製品開発を行っています。そのひとつが非接触(タッチレス)ドアセンサーです。

タッチスイッチとお客様との接点からみえた2つの課題

自動ドアセンサーは、人や物の接近をセンサーが感知して非接触でドアの開閉をしています。オプテックスでは、安全にドアの開閉をするだけでなく、歩くスピードや、設置される環境など国によって異なる要求に応じて最適なパフォーマンスを発揮できる製品開発を行っています。世の中の動向、環境、文化を知り適合させることでセンサーの価値を高めることに注力しており、タッチレスドアセンサーも状況に合わせて変化を遂げてきました。

ドアの前に取り付けたスイッチ(写真)を押して開けるタイプの自動ドア=タッチスイッチは、多くの方が利用したことがあるでしょう。自動ドアをあえて「押す」という行為を添えるものにしたのには理由があります。このタッチスイッチの自動ドアは日本以外ではほとんど見かけません。日本は道や通路の幅が狭く、店舗前のドアを通り過ぎるだけで、ドアが開いてしまうことが多くあります。これにより、店舗やビルなどの室内に外気が流れ込み、空調効率を下げてしまうことが問題でした。そこで、店舗へ入ろうとする人に対してのみドアを開けるタッチスイッチの自動ドアが誕生しました。

河原:無駄開きを防ぎたいというお店や施設を運営するお客様からの声は非常に多く、タッチスイッチはさまざまな場所で採用いただいています。しかし昨今、非接触で稼働するタッチレススイッチへのお問い合わせが日々増えています。これは、新型コロナの影響によりお店や施設の利用者の日常生活の意識の変化によるものだと考えています。
私たちが提案しているのは、ドア上部に設置したセンサーによって設定された“タッチエリア”に手をかざすことで自動ドアが開閉するセンサーです。これにより、お客様の「触らずにドアを開けたい」「無駄開きを抑制したい」という2つの要望に応えることができます。お客様のニーズや真の課題に向き合い、「技術」と「アイデア」で「製品やサービス」を生み出していくことが、私たちのモノづくりの姿勢です。

エントランス事業本部 開発部 河原大地

現場が抱える問題に耳を傾け、技術とアイデアで機能価値を高める

新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、衛生管理の強化は、医療施設や食品工場などへも広がっています。オプテックスは、それらの利用シーンに適合したセンサーの開発を進めてきました。

高島:医療、福祉施設、食品工場など、高い衛生管理が求められる現場に利用するタッチレススイッチの開発は、現場を知ることが重要でした。
開発着手に先立ち、向かったのは全国各地の工場。工場で働く人の動き、自動ドアを設置したい現場の確認とともに、お客様へヒアリングを実施しました。その中で注目したのが「清掃しやすい環境づくり」でした。工場内や作業室内を常に衛生的に保つため、清掃のしやすさが大切で、場所によっては、床、壁、ドアなど室内全体を洗浄していました。
これをうけて製品開発がスタートし、衛生面への配慮が必要な場所を、いつでも清潔な状態にできるセンサーが生まれました。

エントランス事業本部 開発部 高島佳一
製品の主な特長

■非接触スイッチ「OAH-100K」
・埃がたまりにくい、汚れをふき取りやすい突起部分の少ない形状
・抗菌仕様
・現場に応じて可変できるセンサー検知エリア

■非接触スイッチ「CleanSwitch」
・機器本体を洗浄できる防水性能
(保護等級:IP65)
・低温倉庫など温度差があり結露が発生しやすい場所でも安定して動作する検出性能
・リング状の表示LEDで検知状態が確認できる高い視認性

世界を変える新たな価値の創生を目指して

誰もが安全で安心して暮らせるように。オプテックスは感染症拡大防止のための新たな生活様式に対して、センシング技術とユニークな解決策を追求しています。
自動ドアセンサーはお客様とのほんのわずかな接点ですが、人々の心にどこまで近づくことができるか。しっかりと、丁寧に人と社会を見つめて、より良い未来をつくっていきたいと考えています。

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